健康コラム

2019.09.11更新

「フレイル」や「サルコペニア」といった言葉を聞いたことがありますか。
超高齢社会に突入した現在の日本では、自立して暮らせる期間⇒「健康寿命」がキーワー
ドとなります。元気なお年寄りが増えているとはいえ、この健康寿命は従来の何歳まで生
きるか⇒「平均寿命」と比べ、女性は約13年、男性は約9年短いという調査結果が出ていま
す。これは死を前にしてのその年数は介護を要する状態であることを意味します。
長寿国世界一の日本において、健康寿命を延ばすとともに介護を要する期間をいかに減ら
すかは重要課題であり、その取り組みを世界中が注目しています。
近年、この状況に対し老年医学の分野から「フレイル」という概念が提唱されました。
「フレイル」とは、高齢期に加齢に伴い様々な臓器機能の変化や生理的予備能の低下によ
り外的ストレスへの耐性が低下し、種々の健康障害に陥りやすくなった状態のことです。
すなわち、通常の日常生活を送ることができる身体機能があるにもかかわらず、加齢をは
じめとして、持病、低栄養、環境の変化、不活発な日常生活、社会参加の欠如などによる
(軽微な)ストレスを引き金に要介護状態に陥ってしまうといったイメージです。
加えて、フレイルは単に不可逆的に老い衰えた状態だけでなく、しかるべき介入により再
び健常近くに戻る可逆的な状態も含みます。言い換えれば、フレイルは自立した生活を過
ごしている高齢者と要介護状態の高齢者の中間的段階を指し、疾患や転倒・骨折などによ
り要介護状態になることもあれば、適切な予防や介入により自立した生活に戻ることもで
きうる可逆的な状態のことです。
また、要介護状態となるきっかけは身体的な問題だけではありません。精神・心理的問題
や社会的問題も大きく関与し影響を及ぼします。具体的には、認知症や老人性うつなど、
地域社会との関りがなくなる社会的孤立や独居の問題、経済的困窮などです。
フレイルは身体的要素に加えこれらの精神・心理的要素や社会的要素も含め、3つのフレ
イルから高齢者の生活機能全般の低下を包括する概念です。
こうしたことからフレイルは、高齢者の状況を多面的にとらえ生命や機能予後を推定し包
括的な医療を行うことや、早期に適切な介入をして高齢者の健康維持や要介護状態を予防
するうえでも重要かつ必要な概念として注目されています。


次回はフレイルについての続きとサルコペニアについてです。

投稿者: 医療法人三宅医院

2019.06.10更新

夜中に目が覚め何度もトイレに行き寝不足になってしまうことはありませんか?
夜間就寝中に排尿のために起きなければならない状態を夜間頻尿といいます。40歳以上の男女で約4500万人が夜間1回以上排尿のため起きる夜間頻尿を有し、加齢とともに頻度が増し慢性的な睡眠不足となり日常生活に支障を来たし、暗い中トイレに行くことで転倒によるケガや骨折の危険性が増大します。
夜間頻尿は年齢とともに増加するため加齢現象とされ治療にも反応しにくいですが、その原因をはっきりさせることで改善も期待できます。最近は①夜間多尿②機能的膀胱容量の減少③睡眠障害の3大要因に心疾患・内分泌
環境・下部尿路疾患などが影響し夜間頻尿が発生するとされています。
①夜間多尿とは夜間の尿量の多い状態(1日尿量の33%以上)をいいます。本来、尿は日中に多く作られ、睡眠時は抗利尿ホルモン(尿量を少なくするホルモン)が分泌され夜間の尿量を調節しています。高齢者はこのホルモンの働きが悪くなり夜間多尿を来しますが昼間の適度な運動と眠剤の服用などで安定した睡眠を確保することで抗利尿ホルモンの回復は期待できます。また、高血圧や心疾患、糖尿病などの内科疾患や加齢に伴う腎濃縮機能低下や水分の過剰摂取も夜間多尿を招きます。
夕方から特に寝る前は飲水やカフェイン・アルコールは控え、夜間起きた時の飲水も控えましょう。
②機能的膀胱容量の減少とは膀胱に尿を貯めておけなくなり1回の尿量が減少する状態のことです。神経因性膀胱・前立腺肥大・過活動膀胱・間質性膀胱炎・子宮筋腫・骨盤内臓脱などの病気や習慣性・心因性、加齢により尿意を感じやすくなるなどの原因があります。
病気が原因の場合は治療が必要ですが、後者に対しては、尿意を感じてもすぐにトイレへ行かず我慢して1度に尿を沢山出せるようにするなどの膀胱訓練も大切です。
③睡眠障害も夜間頻尿の原因となります。高齢者は睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンが減少し、ちょっとしたことで目を覚ましてしまいます。よって、覚醒と尿意はどちらが先か分かり難いのですが、目覚めてトイレに行く習慣が出来るとおしっこをしたくて目が覚めると感じるようになってしまいます。
睡眠障害には規則正しい生活リズム(特に起床時間を一定にすることが重要)・昼間の日光浴や適度な運動・寝る1時間前の入浴・寝る直前の運動、テレビ、パソコンは避ける・寝室の温度調整など生活全般で対策をしましょう。尚、睡眠障害にはうつ病をはじめ多くの病気が関連している可能性があるので注意しましょう。
夜間頻尿の多くは加齢変化によるものですが歳のせいとあきらめずに日々の生活の中で対策をたて、必要なら内科や泌尿器科を受診し回数を減らしましょう。

投稿者: 医療法人三宅医院

2019.01.08更新

「乳がん~早期発見でたすかる命~」
乳がんは従来欧米に多く日本では少ないがんでしたが近年は罹患率・死亡率ともに急激な増加傾向にあり、現在では日本人女性が罹るがんの第1位です。実に約10人に1人という割合です。また、30~64歳の女性死亡原因でも第1位となり年間1万4千人が乳がんで亡くなっていて日本人女性にとっての大問題です。
乳がんに罹る危険因子は
*40歳以上
*初潮が早く(11歳以下)閉経が遅い(55歳以上)
*初産が30歳以上
*出産の経験が無い
*閉経後の肥満
*乳腺疾患(乳腺症などの)に罹ったことがある
*家族(祖母・母・姉妹)に乳がんまたは卵巣がんの人がいる
*乳がんになったことがある
などになりますが、乳がんは他のがんに比べ検診などで(早期)発見しやすく、欧米では検診受診率の向上が早期発見⇒治療につながり死亡率が減っていますが日本は未だ検診受診率がとても低く死亡者数が年々増加している現状です。40歳以上の人は乳がん検診を定期的に受けましょう。また、乳がんは自分で発見が可能な数少ないがんなので、検診だけでなく若いうちからセルフチェックを習慣づけるようにしましょう。
<乳がんのセルフチェック>
閉経していない人は、乳房(乳腺)が柔らかくなる月経終了後7日から10日の間に、閉経後の人は日を決めて毎月1回は行いましょう。普段から乳房の状態を確認することによって小さな変化も気付き易くなります。
チェックポイントは*乳房の変形や左右差の有無*乳房にタダレや皮膚の引きつれやえくぼの様なへこみが無いか*乳房内にしこりやこぶが無いか*乳頭から出血や異常な分泌物が無いか などです。
チェック方法はお風呂に入る前が良いでしょう。まず鏡の前に立ち乳房全体を観察します。そして両腕を高く上げ正面・側面・斜めからもう一度観察し、乳頭を軽くつまみ分泌物が無いかを調べます。次に入浴中に石鹸を手に着け内側から外側へ渦を描くように乳房全体を触りしこりが無いかを調べます。同様に指先を揃えて腋の下に差し入れ(腋窩)リンパ節が腫れていないかを調べます。お風呂で出来ない場合は就寝前にベッド上で仰向けになり同じ様に調べましょう。
尚、乳がんは乳房の外側の上部に発生しやすいので特に注意して下さい。もし、少しでも変化や異変に気付いたら速やかに受診しましょう。毎月のセルフチェックに加え2年に1回は乳がん検診で医師による視触診とマンモグラフィーや超音波などの画像検査を受けましょう。
乳がんは早期に発見すれば90%が治癒出来るので毎月のセルフチェックと定期的な乳がん検診を是非行って下さい。

投稿者: 医療法人三宅医院

2019.01.08更新

日本では毎年約1千万人(約10人に1人)が罹るインフルエンザはインフルエンザウィルス(主にA型・B型)の感染により起きます。その予防法としては、感染しても発病する可能性を低減させる効果と発病しても重症化を防止する効果からインフルエンザワクチン予防接種が最も有効とされます。予防接種以外にも、十分な休養と栄養をとり抵抗力や免疫力を維持することや室内を適切な湿度に保ち(50~60%)気道粘膜の防御機能を保つことも大切ですが、感染予防にはインフルエンザウィルスの感染経路を出来るだけ阻止することが重要です。
インフルエンザウィルスの感染経路には「飛沫感染」と「接触感染」があります。
「飛沫感染」とは感染者の咳やくしゃみ、会話などで発生する飛沫(ツバなど)に含まれるウィルスを吸い込み感染することです。なお、ウィルスを含んだ飛沫の水分が蒸発して乾燥しさらに小さな粒子となったものを飛沫核と呼び、この飛沫核は長時間空中を漂い浮遊します。これを吸い込み感染することを空気感染(飛沫核感染)と言います。
「接触感染」は感染者の皮膚や粘膜との直接的な接触や、ウィルスが付着したドアノブ、手すり、スイッチ、ボタンや便座などの中間物を介しての感染で、中間物に触れウィルスが着いた手で目・鼻・口などを触ることによりウィルスが体内に侵入し感染することです。
これらの感染経路によるウィルスの侵入を出来るだけ阻止するには以下のことが大切です。
<人混みを避ける>
人混みなどでは感染者をはじめ不特定多数のヒトとの接触が増えるため飛沫感染や接触感
染が起き易くなります。
<マスク着用とうがい>
ウィルスの粒子はとても微細なためマスクで侵入を防止するのは難しいとされますが(ウィルスの侵入を防止できるマスクもありますが比較的高価になります)、鼻や口の湿度を保つには有効です。また、ツバや痰などは通さないので他人へうつさない効果は期待できます。十分なうがいは口や喉に入ったウィルスを体外に洗い流すことができます。
<手洗い>手洗いをしっかりと頻回に行うのは最も効果的な予防法とされます。
日常の生活においてヒトは手で様々ものに触れます。風邪やインフルエンザなど病気を引き起こす病原体(菌やウィルス)は様々な場所に存在し付着していて、その多くは手を介して体内に侵入するとされます。ヒトは無意識に手を鼻や口や眼に持っていく癖があり、病原体が着いた手で鼻や口や眼に触れたり食事をすることで病原体が体内に侵入します。よって、手を洗いウィルスなどの病原体を洗い流すことにより体内への侵入を遮断することはとても大切で、帰宅時などに限らず手洗いを正しい方法で頻回に行うことを習慣にしましょう。水道が使用しにくい場合などはアルコール手指消毒剤などを利用しましょう。
「手洗いの正しい手順」
1 流水で手を洗う。
2 石鹸をつけしっかり泡立てる。
3 手のひら手の甲をこすり、指の間も両手を組むようにこすり合わせて洗う。
4 指先や爪の間は手のひらの上で指先をこするように洗う。
5 手首の上まで十分に洗う。
6 親指や手首は反対の手で包みねじるようにして洗う。
7 流水で石鹸と汚れを十分に洗い流す。
8 清潔なタオルやペーパータオルで水分をしっかり拭き取る。

投稿者: 医療法人三宅医院

2019.01.08更新

健康診断はその結果を受け取るまで、学校の通信簿のようにドキドキするものです。但し、結果の見方が難しかったり、特に血液検査に関しては数値の羅列で分かりにくいかもしれません。健康診断で行われる血液検査には、その目的により様々な項目があります。今回は慢性成人病である脂質異常症(高脂血症)・糖尿病と血液検査数値について説明します。
<脂質代謝を調べる項目>

総コレステロール(TC) 基準値 120~220mg/dl

コレステロールは細胞膜やホルモンをつくるうえで大切ですが、血中コレステロール値が基準値より高いと「高コレステロール血症」と診断されます。放置すると動脈硬化が進み虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)や脳梗塞などを起こす危険性があります。多くは食べ過ぎや運動不足によって起こりますが、糖尿病・甲状腺機能低下症・ネフローゼ症候群などが原因となる場合やステロイド剤使用の副作用として起こることがあります。一方、基準値より低値の場合は、貧血・栄養不良・甲状腺機能亢進症・肝臓病などが疑われます。

HDLコレステロール(HDL-C) 基準値 40~70mg/dl

HDLは善玉コレステロールと呼ばれ、血中の余分なコレステロールを回収して肝臓に運び戻し動脈硬化を防ぎますが、喫煙や運動不足などで低くなることがあります。基準値より低い場合は「低HDLコレステロール血症」と診断され、総コレステロールやLDLや中性脂肪が正常でも動脈硬化が進み、高血圧症・虚血性心疾患・糖尿病・肝硬変などが発生しやすくなります。

LDLコレステロール(LDL-C) 基準値 70~139mg/dl

LDLは悪玉コレステロールと呼ばれ、脂質代謝の中で特に重視される項目です。基準値より高いと「高LDLコレステロール血症」と診断され、血液中で酸化され血管壁に付着し動脈硬化を促進してしまいます。その結果、虚血性心疾患・脳梗塞・糖尿病などが起こりやすくなってしまいます。

中性脂肪(TG) 基準値 50~149mg/dl

中性脂肪(トリグリセライド)はエネルギー源として利用されますが、余った分は皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられます。基準値より高いと動脈硬化が促進され、脂肪肝や急性膵炎の原因になります。中性脂肪は食事との関係性が強く食べ過ぎは中性脂肪を上げる最大の原因です。糖尿病・甲状腺機能低下症・ネフローゼ症候群・肝疾患などでも高くなる場合があります。基準値より低い場合は甲状腺機能亢進症や栄養不足が疑われます。尚、中性脂肪は食後に検査すると検査値が高くなるので、検査の12時間前から絶食することが望まれます。


<糖代謝を調べる項目>

空腹時血糖(BS) 基準値 70~109mg/dl

空腹時に血液中に含まれるブドウ糖の量を調べます。一般に検査前日の夕食後から絶食し、当日朝食前の空腹時に検査します。基準値を上回る場合は糖尿病のほか、甲状腺機能亢進症や膵炎を疑います。また、空腹時や食後にかかわらず任意の時間に調べる随時血糖検査で、血糖値が200mg/dl以上の場合も糖尿病が疑われます。空腹時血糖が110~125mg/dlの場合は境界型糖尿病と診断されブドウ糖負荷試験などにて更に詳しく調べます。基準値より低い場合は、副甲状腺機能低下症・肝硬変などが疑われます。

HbA1c  (NGSP) 基準値 4.6~6.2%

HbA1c(へモグロビン・エイワンシー)は赤血球のヘモグロビンAと血中のブドウ糖が結合したものです。前記の血糖検査では採血した時点での血糖値しかわかりませんが、HbA1cは採血日前の1~2カ月間の血糖の状態を推測することが出来ます。そのため、HbA1cは糖尿病の確定診断の指標となり、また、採血日前の1~2カ月間の糖尿病(血糖値)の管理状況の観察に役立ちます。
以上ですが、もしも脂質異常症・糖尿病と判定・診断された場合でも数値の程度や他疾患の有無などにより治療の必要性や治療方法ははその方により様々ですので医師(主治医)とよく相談しましょう。
因みに糖尿病と尿検査では

尿糖(US,UG) 基準値 陰性

尿中に糖が出ているかを調べます。陽性の場合は糖尿病が疑われます。但し、尿中に糖が出るようになるのは血糖値が160~180mg/dlを超えたころからなので、糖尿病でも初期には尿糖が出ない場合があります。一方、健康な人でも検査前に食事を多くとったりすると陽性になる場合があります。

投稿者: 医療法人三宅医院

2019.01.08更新

現在の日本において肺炎で亡くなる方は増加傾向にあり、平成23年に「脳血管疾患」を抜き、1位「がん」2位「心疾患」につづき日本人死因の第3位となっています。また、肺炎による死亡者の約95%は65歳以上というデータもあります。年齢とともに免疫力・抵抗力は自然と低下してしまうので、日ごろ元気な方でも高齢になると些細な体調不良から肺炎に罹りやすくなります。また、急激に重症化することもあるので65歳以上の方にとって肺炎は決して軽視できない病気です。
肺炎は細菌やウイルスなどの病原体が肺に入り感染して起きる肺の炎症で、発熱・咳や痰・息苦しさ・胸の痛みなどの症状があり、重症化すると呼吸不全により死に至ります。原因となる細菌やウイルスにはとても多くの種類があり、冬場だけでなく季節を問わず我々の日常生活の場に存在します。勿論、風邪やインフルエンザをきっかけとする場合もありますが、季節に関係なく持病の悪化や免疫力の低下、僅かな体調不良をきっかけに発症する可能性があります。
肺炎に対する予防方法としては、
日々の予防⇒うがい・手洗い・マスクの着用・口腔内の清潔化 など。
免疫力を高める⇒食事や睡眠など規則正しい生活をする・持病の治療に務める・禁煙・禁酒 など。
これに加えワクチン予防接種があります。
高齢者の肺炎のなかで一番多いのは肺炎球菌という原因菌による肺炎球菌性肺炎です。そこでこの肺炎球菌性肺炎を予防する目的で、平成26年から肺炎球菌ワクチン定期接種の取り組みが開始されました(1回の接種で免疫は5年間有効です)。横浜市においても65歳以上の方への助成金を用いた接種が行われていますので、例年のインフルエンザ予防接種に加え接種されることをお勧めします。

投稿者: 医療法人三宅医院

2019.01.08更新

「お父さん(お母さん)はコレステロールが高いから卵はあまり食べちゃいけないよ!」今や家庭などでよく聞く会話ですね。

「コレステロールの摂り過ぎは体に悪い」は現日本人の共通認識に成長したとも言えますが、2015年、日米政府は食事から摂ったコレステロール量と体内のコレステロール値との関連を示すには科学的根拠が不十分とし、これまでのコレステロール摂取制限を撤廃しました。これを受けメディアは「コレステロール制限無用、卵は何個食べても大丈夫!」などと大きく報道しました。

これはどういうことでしょうか?コレステロールは善?悪?体に必要な大切な栄養素?どう解釈すればよいか混乱してしまいますね。少し整理しましょう。
*食事から摂取するコレステロールが血中のコレステロール値を大きく高めたり、心筋梗塞などの発生率を高めたりするデータは得られていない。
*コレステロールはその7~8割が肝臓など体内で合成され、食事からの摂取は2~3割にすぎない。
*食事で摂り過ぎれば体内合成量を減らし、摂取量が少なければ合成量を増やすなどの調節機構が働く。
*食事からのコレステロール摂取は吸収率やその影響の度合いは遺伝的要因もからみ、かなり個人差が大きい。
よって、「少なくとも健康な人に対して一律にコレステロールを制限する理由は無い」となります。

しかし、摂取基準が撤廃されたことで健診などでの血中コレステロール値がどうなってもよいというわけではありません。
日本では血中のLDL(悪玉)コレステロールが高値となる高コレステロール血症の人が増加していて、日本人死因の第2位の心血管病の要因となっています。

LDLコレステロールが高いと狭心症や心筋梗塞、脳卒中などのリスクが高まることは膨大な数の論文や調査結果で示されています。

余談ですが、水泳の北島康介選手のライバルだったノルウェーのオリンピック選手ダーレ・オーエンは26歳の若さで動脈硬化による心筋梗塞で急死しましたが、

家族性高コレステロール血症で血中LDLコレステロール値が非常に高かったそうです。

日本人はそのライフスタイルの変化により、コレステロール値が年々増加していてLDL(悪玉)コレステロールが高すぎる、あるいは、HDL(善玉)コレステロールが低すぎる、などの「脂質異常症」の成人は約2,300万人に達し、既に欧米を超えているとも言われます。勿論、コレステロールは体にとって必要な栄養素です。薬などで過度に下げることによる健康被害もあり十分に注意しなければなりません。まずはご自身の悪玉・善玉コレステロール値をちゃんと把握し、必要に応じ医師と共に適切に管理して行くことが重要と言えるでしょう。

投稿者: 医療法人三宅医院

2017.09.21更新

ジメジメした梅雨が過ぎると今年も太陽ギラギラ猛暑の季節がやってきます。夏は気温の上昇とともに体温も上がりますが、人の体は汗をかいて体温を下げ調節しようとします。
この体温調節や内臓の働きを調節しているのは自律神経です。高温多湿な日本の夏は体にストレスで体力を消耗させ体調を崩し易くし、
さらに、暑さと冷房などの冷えを繰り返すと自律神経失調を来し「疲れやすく怠さがとれない・やる気が出ない・食欲がない」など様々な症状をひき起こします。これら夏バテの予防には過度の冷房を避け、体の疲れをほぐし、十分な栄養と睡眠をとることが大切です。
睡眠は消耗した体力の回復には欠かせませんが、夏の夜は寝苦しく睡眠不足になりがちです。サラッとした肌触りの良い寝具の使用や、シーツに糊をきかせたりして寝心地が良くなる工夫をし、クーラーを使用する際は室温28度程度に保ち、短時間のみとし、冷気が直接体に当たらぬようにしましょう。入浴もシャワーだけで済まさず、ぬるめの湯船にゆっくり浸かり新陳代謝を高め、入浴剤などでリラックス効果を高め疲れをとりましょう。また、暑いと体を動かすことが億劫になりがちですが、運動不足は身体や睡眠のリズムを乱すので、朝夕など猛暑を避けて散歩をするなど適度な運動にも心がけましょう。暑くてたくさん汗をかいたからといって清涼飲料水などの冷たい物の飲み過ぎは身体を冷やし胃腸を弱らせます。常温に近い水や発汗で水分と共に失われたビタミンやミネラルを補うことができる麦茶や緑茶がお勧めです。ビタミンやミネラルは夏野菜や香味野菜にも多く含まれ、野菜や卵のスープなどは食欲の落ちた夏の水分と栄養の補給となり、辛味成分(唐辛子・生姜・山椒など)は胃酸を分泌させ食欲増進に効果があります。これらを参考に日々の生活を工夫し健康管理に努め暑い夏を元気に乗り切りましょう。

投稿者: 医療法人三宅医院

2017.09.21更新

心臓が全身に血液を送り出す時に血管壁にかかる圧力を血圧と言います。心臓は収縮と拡張を繰り返しながら血液を循環させます。
収縮した時にかかる最も高い圧力を収縮期血圧(最高血圧)、拡張した時の最も低い圧力を拡張期血圧(最低血圧)と言います。
人間の体には寒さなどで体温が(急に)下がると血管が収縮するというメカニズムがあります。加えて、冬場は鍋をはじめ濃い味の料理が増え塩分を摂り過ぎる傾向となり、また、汗をかかない為体内にナトリウムが過剰に蓄積されます。その為冬場は必然的に血圧が高くなりやすくなるので元々血圧の高い人は注意が必要です。高血圧の人にとっては脳卒中や心筋梗塞などの合併症を起こしやすい危険な季節となります。
よって、冬場の朝のトイレ、風呂場の脱衣所、暖かい建物から外へ出たときなど、急に寒くなるところではより注意が必要となりますので気を付けましょう。

投稿者: 医療法人三宅医院

2017.09.12更新

健診と健診はどちらも医師による診察や検査を行い身体の状態を調べることですが、「けんしん」と呼び名も全く同じですがその目的などで様々な点が異なります。

健診や健康診査とも呼ばれている健康診断は受診者の健康状態を評価することにより健康の維持や病気の予防に役立てることを目的とします。
よって、すべての隠れている病気を特定することは難しいですが障害が起こっている臓器を絞り込んだり、病気の発見の手掛かりになります。
もし運悪く病気の危険因子が見つかりリスクがあると判明した場合には早期に対応することが出来ます。

一方、検診とはある特定の病気の有無を確認したり早期に発見し治療することを目的とし行われるものです。
検診といえば胃がん検診・大腸がん検診・肺がん検診など誰もが抱くイメージの通り、癌の発見のために行われるものが多く、また脳や心臓の病気に絞った検診や女性特有の病気に対する検診も行われています。

定期的に健診を受けたり、また状況に合わせ検診を上手に利用し健康維持や病気の予防・早期発見に役立てましょう。

 

投稿者: 医療法人三宅医院

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